水中の「チョウ」
- 展示室 生き物
- 2 日前
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「チョウ」と言えば、きれいな羽で花から花へひらひらと飛びまわる昆虫の蝶を思い浮かべますが、実は水の中にも「チョウ」と呼ばれる生きものがいます。
それがこちらです。

蝶とは似てもつかない、平べったい円盤状の生きものです。魚のエイに似ていると思うのは私だけでしょうか?先日飼育しているオイカワの背中に2匹くっついているのを発見しました。

チョウは淡水魚に寄生する甲殻類の仲間で、別名ウオジラミとも呼ばれます。魚の皮膚に針を刺して毒液を注入し、出血した血を吸って生きています。なので大量に寄生されると、魚が弱ってしまうことがあるのです。
裏側から見ると、顔の下に二つ丸い形状のものがあるのが分かりますでしょうか。ここが吸盤になっていて、魚の体表にしっかりとくっつくことができます。

また、オイカワから剥がしたチョウを観察してみると、泳ぐのも得意だということが分かりました。体の下にある複数の足をひらひら動かして、素早く泳ぎまわることができます。時には寄生した魚から別の魚へと、泳いで移動することもあるそうです。
観察してみると、ちょこまか泳ぎ回る姿は意外とかわいいですよ。展示している魚に害がなければ、そのまま飼育してみたいところなのですが・・・(魚から剥がすと1週間ほどしか生きられれないので、現在展示はしていません)。
*淡水魚に寄生するチョウには、チョウとチョウモドキの2種類がいます。今回の個体がどちらかは不明ですが、大きさが4~5㎜程なのでチョウでしょうか??(チョウモドキは1㎝弱程)。







